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「AIで業務を自動化したいけど、n8nとDifyの違いがよく分からない」「結局どっちを選べばいいの?」と迷っていませんか。本記事では、2つのツールの違いを5つの項目で比較し、目的別の選び方から両方を組み合わせる方法まで解説します。普段GASやLINE Botで業務自動化を開発している筆者の視点で、実務的な判断基準もお伝えします。
【結論】n8nとDifyの違いは「役割」にある
先に結論からお伝えします。n8nとDifyの違いは、機能の優劣ではなく「役割」の違いです。
- n8n = ツール同士をつないで業務プロセスを自動化する「ワークフロー自動化ツール」
- Dify = チャットボットなどのAIアプリを作る「AIアプリ開発プラットフォーム」
| 比較項目 | n8n | Dify |
|---|---|---|
| 得意分野 | 外部サービス連携・定型業務の自動化 | AIチャットボット・RAG・エージェント開発 |
| 連携数 | 公式400以上+コミュニティ製約2,000 | モデルプロバイダー100以上(外部連携は少なめ) |
| 無料で使える範囲 | セルフホストなら完全無料 | クラウド無料枠あり/セルフホストも可 |
| クラウド料金 | 月額20ユーロ〜 | 月額59ドル〜 |
| 向いている人 | 複数ツールをまたぐ業務を自動化したい人 | AIを使ったアプリやボットを作りたい人 |
つまり「何を作りたいか」が決まれば、どっちを選ぶべきかは自然に決まります。次の章から、5つの項目で違いを詳しく見ていきましょう。
n8nとDifyを5項目で徹底比較
①得意分野 — ワークフロー自動化 vs AIアプリ開発
n8nの得意分野は、複数のサービスをまたぐ業務プロセスの自動化です。「フォームに回答が来たらスプレッドシートに記録し、Slackに通知する」といった一連の流れを、ノードをつなぐだけで構築できます。スケジュール実行や条件分岐など、定型業務の自動化に必要な機能が揃っています。
一方Difyの得意分野は、AIを中核にしたアプリケーションの開発です。社内ナレッジをもとに回答するチャットボットや、文書を要約するAIツールを、プログラミングなしで作れます。AIの応答品質を左右するプロンプト管理や、ナレッジ検索(RAG)の機能が最初から組み込まれているのが強みです。
例えるなら、n8nは業務の流れを動かす「神経」、Difyは考えて答えを出す「頭脳」です。
②できること — 具体的なユースケースで比較
それぞれの代表的なユースケースを比較すると、違いがより明確になります。
| ユースケース | 向いているツール |
|---|---|
| 問い合わせメールの自動仕分け・通知 | n8n |
| SNSやニュースの定期収集・レポート化 | n8n |
| 複数SaaS間のデータ同期 | n8n |
| 社内FAQに答えるチャットボット | Dify |
| 社内文書を検索して答えるRAGアプリ | Dify |
| 自律的に調べて回答するAIエージェント | Dify |
注目すべきはAIエージェントの構築です。Difyにはエージェント機能が標準搭載されており、設定だけで「自分で考えてツールを使うAI」を作れます。n8nでも同様のことは可能ですが、LangChain系ノードを組み合わせる必要があり、構築の手間は大きくなります。
③料金プラン — 無料枠の制限に注意
料金は両ツールで体系が大きく異なります。2026年6月時点の情報です。
| プラン | n8n | Dify |
|---|---|---|
| クラウド無料枠 | 14日間トライアルのみ | Sandboxプラン(メッセージクレジット200回) |
| クラウド有料 | Starter 月額20ユーロ〜(実行2,500回/月) | Professional 月額59ドル〜 |
| セルフホスト | Community Edition 完全無料 | Community Edition 無料(OSS) |
n8nのクラウド版は実行回数ベース、Difyはメッセージクレジットベースの課金です。どちらも無料枠だけで本格運用するのは難しい設計になっています。
ただし両ツールともオープンソース版があり、自分のサーバーで動かせば機能制限なしで無料利用できます。この「セルフホスト」については後の章で詳しく解説します。
④学習コスト — 非エンジニアにはDifyが入りやすい
学習コストの違いも選択の重要な基準です。
Difyは画面の流れが直感的で、テンプレートからチャットボットをすぐ作れます。プロンプトを書ければ動くものが完成するため、非エンジニアの最初のAIツールとして適しています。
n8nはノードベースの操作自体は分かりやすいものの、活用にはAPIやJSONの基礎知識があると有利です。HTTPリクエストやデータ変換を扱う場面が多く、エンジニア経験者ほど真価を引き出せます。筆者のようにGASで自動化を書いてきた人なら、「コードで書いていた処理をGUIで組める」感覚ですぐ馴染めるはずです。
⑤外部連携 — 連携数のn8n、モデル対応のDify
外部サービスとの連携力はn8nが圧倒的です。公式の連携ノードが400以上、コミュニティ製を含めると約2,000に達し、SlackやGoogleスプレッドシート、各種データベースまで幅広くつながります。
対してDifyの連携の主軸はAIモデルです。OpenAI、Anthropic、Googleなど100以上のモデルプロバイダーに対応し、Ollamaを使えばローカルLLMも利用できます。モデルを切り替えながら最適なAIを選べるのはDifyならではの強みです。
「業務ツールとつなぐならn8n、AIモデルを使い分けるならDify」と覚えておきましょう。
どっちを選ぶべき?目的別の使い分けガイド
ここまでの比較を踏まえて、目的別の選び方を整理します。自分の状況に近いものを選んでください。
n8nを選ぶべき人
- 複数のツールをまたぐ定型業務を自動化したい
- メール・スプレッドシート・チャット通知などの連携が中心
- APIやJSONにある程度抵抗がない
Difyを選ぶべき人
- チャットボットやFAQボットを作りたい
- 社内文書を活用したAI(RAG)を構築したい
- プログラミング経験が少なく、まず動くものを作りたい
迷ったときの判断基準はシンプルです。作りたいものの中心が「業務の流れ」ならn8n、「AIとの対話」ならDifyを選んでください。
実務の現場では「AIに何かをさせたい」という要望の多くが、実は前後のデータ受け渡し(=ワークフロー)も必要とします。その場合は次に紹介する「両方使う」構成も検討の価値があります。
「両方使う」が最適解になるケース — n8n×Dify連携
n8nとDifyは競合ではなく、連携させると補完関係になります。
DifyはAPIでアプリを外部公開できるため、n8nのワークフローからDifyのAIを呼び出せます。例えば「メール受信(n8n)→ 内容をAIで要約・分類(Dify)→ 担当者へ通知(n8n)」という構成です。頭脳をDify、手足をn8nが担当する形ですね。
両方を本格的に学ぶのは大変なので、まずは主目的に合う1つから始めるのがおすすめです。具体的な連携の手順はn8nとDifyを連携する方法|API連携の手順を双方向で解説で詳しく解説しています。連携構成は、片方に慣れてからの次のステップとして考えましょう。
組み合わせると具体的に何が作れるのかは、n8nとDifyの組み合わせで作れる3つのもの(RAG・MCP・ローカルAI)で詳しく紹介しています。
無料枠の制限なしで使いたいならセルフホストという選択肢
「クラウドの無料枠では足りないが、月額課金はまだ早い」という人には、セルフホストがおすすめです。
n8nもDifyもオープンソース版が公開されており、自分のサーバーにインストールすれば実行回数の制限なく無料で使えます。必要なのはサーバー代だけで、月額1,000円前後のVPS(仮想サーバー)があれば両方とも動かせます。
VPSは国内サービスならConoHa VPSやXserver VPSが定番です。Dockerを使ったインストール手順が公式に用意されているため、手順どおりに進めれば構築できます。クラウド版の月額59ドル(Dify Professional)と比べると、ランニングコストを大きく抑えられるのが魅力です。
各サービスの詳細や最新の料金は、公式ページで確認できます。
ただしセルフホストはアップデートやセキュリティ管理を自分で行う必要があります。まず無料枠で試し、本格運用の段階でセルフホストに移行する流れが現実的です。
まとめ:違いを理解すれば選び方は明確になる
n8nとDifyの違いを5項目で比較してきました。要点をもう一度整理します。
- 役割の違い: n8nはワークフロー自動化、DifyはAIアプリ開発
- できること: ツール連携のn8n、チャットボット・RAGのDify
- 料金: どちらもセルフホストなら無料。クラウドはn8nが月額20ユーロ〜、Difyが59ドル〜
- 学習コスト: 非エンジニアはDify、エンジニア経験者はn8nが活かしやすい
- 連携: 外部サービス連携はn8n、AIモデル対応はDify
どっちを選ぶか迷ったら、「業務の流れを自動化したいならn8n、AIとの対話を作りたいならDify」が判断基準です。どちらも無料で始められるので、まずは作りたいものに近い方を触ってみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。この記事が、あなたのAI自動化の第一歩を後押しできれば嬉しいです。

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